レイバーデーとアメリカの株価、9月は要注意?

今日から9月ですね。

アメリカの株式市場では、レイバーデーを挟んで相場が変化していくと言います。そして、このレイバーデー後,9月はパフォーマンスが悪くなる傾向がある、と株式市場で注目されています。

さて、レイバーデーはどのようなものか。そして株式市場への影響と2023年の見通しについて考えていきたいと思います。

レイバーデーはアメリカの9月第1月曜日にある祝日です。つまり、日本でいう勤労感謝の日のようなイメージですね。

まずレイバーデーについて確認しましょう

レイバーデーとは、Labor Dayといい、つまり労働者の日として感謝する祝日です。

そして日にちは9月の第一月曜日と決まっています。ちなみに、カナダも同じ祝日があります。

さらに、その歴史は古く一番最初に制定されたのはニューヨークで1887年と言われています。

その後、連邦政府として国の祝日になったのは1894年と言わています。実は、120年を超える歴史があるということです。

きっかけは休みなしの1日12時間を超えるとされる長時間労働、そして低賃金。

今でいう超ブラックな労働環境

これに対する労働運動・ストライキの高まりが、始まりのようです。

FOLIO ROBOPRO

レイバーデー明けは株式市場が弱いというアノマリー

「9月の米国株の調整は起きないのではないか」という結論 | 岡元兵八郎の米国株マスターへの道 | マネクリ マネックス証券のお金と投資のオウンドメディア (monex.co.jp)

マネックス証券の記事から画像は引用しています。

1928年からの92年間の歴史を見ると、S&P500のパフォーマンスは目立って9月が低いことがわかります。さらに、勝率も45%と半分以下です。

でも、たまたま暴落があったんじゃないの?

という考えもあるかもしれません。しかし、過去の大暴落を見てみると

🌸世界恐慌:1929年10月24日~

🌸ブラックマンデー:1987年10月19日

🌸リーマンブラザーズの破綻:2008年9月15日

🌸コロナショック:2020年2月

など、リーマンショックは9月ですが、90年の歴史のうちの数回です。しかし、世界恐慌やブラックマンデーを引き起こした10月は、上の図ではプラスなことから個別の影響は小さそうです。

9月はアメリカの新学期、そしてもう一つのアノマリー

日本では4月を一年の始まりとするところが多いですね。しかしアメリカは8月を新学期、スタートとする傾向があります。

さらに有名なアノマリーとして、”セルインメイ”というものがあります。

これには、続きがあり

“Sell in May, and go away. Don’t come back until St Leger day.”

セントレジャーデー。つまり、9月第2土曜日まで戻ってきてはいけない、というものです。

夏場のサマーラリーで上昇しているので、その反動というところもあるかもしれません。 #AD

ウィブル証券

2017年からの直近5年の9月はどうだったかを確認します。

各指数の9月のパフォーマンス。ただ、レイバーデーは第一月曜からですが月間として計算しています。

NYダウS&P500ナスダック100
2021年-4.29%-4.76%-5.73%
2020年-2.28%-3.92%-5.72%
2019年1.95%0.76%0.76%
2018年1.90%0.43%-0.35%
2017年2.08%1.93%-0.16%
investing.com より筆者作成

これを見ると、2021年、2020年に大きく下げていることがわかります。

さらにナスダック100は直近5年のうち4回下落していますね。

しかし、2021年には8月のジャクソンホール会議でパウエルFRB議長が、金融緩和の縮小、テーパリングに言及したことも影響していそうですね。

ジャクソンホール会議についてはこちらも、参考にして下さい。

ジャクソンホール会議とドル円や株価への影響は[米国株] – みみるの資産形成 (mimiru-investment.com)

[米国株]22年ジャクソンホール会議でパウエル議長が示したインフレ抑制への本気度と株価 – みみるの資産形成 (mimiru-investment.com)

S&P500やダウは上がったりしていますが、直近は大きく下げているので意識はしておきたいですね。

2023年の9月は警戒?金融引き締めの終盤にあるFRBの動きは?

現在のアメリカは金融引き締め状態です。利上げも終盤にあるとは思われますが、市場はもう1回の利上げを織り込みに行くか。

株価上昇期待したいですが、しかし労働市場を中心に強い状態。インフレは鈍化してきてはいるものの、依然高水準。そして、FOMCメンバーが早期利下げは否定的な考え方を強く示しています。

23年8月26日日経記事には、イールドスプレッドとして米国株は割高という記事も。

益利回り-国債利回りで表しますが、金利上昇によりそれが非常に下がっている状態。

債券利回りが高いのだから、株でリスクをとらなくてもいいのでは、という話。

世の中を変えるような新技術を出す企業は期待値が高く高PERになりがちという考えもありますが、昨今の金利上昇は相場も警戒していますよね。 #AD

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まとめ

今回レイバーデーについて、内容や株式相場への影響を見てきました。確かに、9月相場は全体の中でも上昇回数が45%と低いです。しかし、いいかえれば45%は上昇しているということでもあります。

つまり、過度に悲観しすぎることはない。

ただ、2023年は約12年ぶりの高金利。よって、金利情勢を中心にある程度警戒をしておくのは大事かもしれないですね。

そして、2023年も残り4か月。頑張っていきたいですね。

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