
アメリカの第一金曜日は雇用統計の発表日です
アメリカで毎月第一金曜日に発表されるのが雇用統計です。なぜ雇用統計が注目されているのか。そしてドル円などにどう影響していくのか。
雇用統計のしくみとともに、わかりやすくまとめていきます。確認していきましょう。
雇用統計はどのような指標でなぜ注目されているのか
アメリカの労働省労働統計局(BLS)というところが調査をしています。発表される項目で特に注目度が高いのは、
①非農業部門雇用者数 ②失業率 ③平均時給の伸び率です。
そしてなぜ注目されているのか。
・FRBは「物価の安定」と「雇用の最大化」を2つの使命(Dual Mandate)を掲げている。
つまり、雇用統計を通じて、雇用の最大化の目標に対してどうか。その結果、FRBによる金融政策の結果に大きな影響を与える可能性がある。
そしてFRBの判断は株価や金利、為替に影響が大きいため注目されている、ということですね。
雇用統計で発表される項目について見ていきます
まず、22年9月の結果を見ていきます。

このように項目別で、予想や前回の数値と比べどうだったか。これを見て市場は買いや売りを入れてきます。
ちなみにこの時は、平均時給の伸びが横ばい。また、雇用者数は増加も失業率上昇しました。
非農業部門雇用者数:コロナショックから順調に回復

コロナショック前までは、2.30万人前後の増加が多かったですね。
当時のFRB議長イエレンさんも「月10万人増加ペースを確保すれば新規参入を吸収できる。そして、20万人以上なら労働市場のゆるみを吸収できる」としており、当時はこの非農業部門雇用者数への注目が高くなっていました。
そして起こったコロナショック

アメリカは一時雇用を2,000万人分失うという事態に陥りました。しかし労働市場は比較的早く改善されています。コロナでの下げが大きくグラフが見づらいので、元サイトなどを参照に。
失業率:過去の歴史から見ても非常に低い水準

ここでいう失業者とは
①現在仕事がない。さらに4週間に仕事をしていた人。そして仕事があればすぐ働くことができる人
②レイオフ中の人を指します。
現在の失業率は3.5%と完全雇用に近い状態となっていると言われています。特徴としてリセッション入りすると、失業率も増加する傾向にあります。
つまり、失業率は景気の遅行指数として注目されています。発表で連続して上昇し始めると怖いですね。
先ほどの、非農業部門雇用者数と合わせ労働市場自体は堅調であるとFRBは考えています。
しかし、今注目されているのは次に出てくる平均時給の伸びというところです。
平均時給の伸び:賃金インフレの行方は22年の注目事項

リーマンショック後の景気回復期はおおよそ2~3%程度の上昇でした。
現在の平均時給は5.2%と高い伸びが続いています。給料が増えること自体は悪くないと思いますよね。しかし、
・平均時給の上昇が労働コストとなり、インフレの要因の一つとなっている。
2022年の米国の課題はインフレをいかに抑えるか。つまり、FRBにとって賃金インフレも落ち着かせていきたい課題となっています。
前哨戦となった新ADP全米雇用報告はどうだったか
8/31にADP全米雇用報告が新しくなって、発表されました。そして、よろしければADP全米雇用報告についてはこちらの記事をご覧ください。
ADP全米雇用報告、突如の発表中止からの再開。9月雇用統計の前哨戦。そのポイントや変更点は – みみるの資産形成 (mimiru-investment.com)
AIを使った統計や平均時給の伸びについて新しく導入されました。
その結果は雇用者20.8万人、さらに平均給与は+7.8%ということに。
しかし、ADP全米雇用報告は雇用統計の乖離が大きいなどの理由で公表を停止していました。
そして、今回の結果は予想との乖離が小さくなりました。雇用統計の目安となれるか注目ですね。
雇用統計の結果と株価や為替への影響
先に述べたように、雇用統計の結果は株式や為替、金利に大きな影響を及ぼします。
しかし、同じ雇用が増えたというデータでも経済状況によってプラスにもマイナスにも動きます。大事なのは
・市場が重きを置いているところはどこか
時期によって失業率や労働者数を重視しているときもあります。
しかし、今の課題はインフレの行方ですよね。よって、前回みたく予想より労働者数が多く、平均時給が伸びる事態であれば、金利上昇・株安につながる可能性がありますね。
さらに、最近のFRB高官は労働市場を抑えるため、失業率上昇に言及する声もあり注目したいところ。
まとめ
雇用統計は、FRBの使命の一つ“雇用の最大化”を達成するためにも重要な指標です。そして結果がFOMCでの政策に大きな影響を与えるという点から注目度が高いということですね。
FOMCへの影響ということは、株価や為替にも影響が大きいということです。しかし、上がるか下がるかについては、その時々の市場にどのような課題があるのかを認識する必要がありますね。
テクニカルや指数の強さも大事です。しかしアメリカの景気そのものを把握するうえで経済指標もしっかり確認していきたいですね。

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