ジャクソンホール会議とドル円や株価への影響は

毎年8月に行われる、ジャクソンホール会議は注目のイベントです。

そのジャクソンホールで何が行われ、なぜ注目度が高いのか、今回のポイントと合わせてみていきます。

まずジャクソンホール会議ってなんなの?

でもジャクソンホール会議って投資をしていないとなじみのない言葉ですよね。

これは

・毎年カンザスシティ地区連銀が主催する金融経済シンポジウム

・1978年から毎年開催されている歴史の深い会議

・世界中から中央銀行関係者・学者など100人以上が集まる。

2024年は

8月22日から24日までの3日間で開催予定。今回も対面方式に。

今年のテーマは

“Reassessing the Effectiveness and Transmission of Monetary Policy,”

つまり、金融政策の有効性と伝達の再評価です。

実はジャクソンホールは会議場ではなくただの地名だった!?

ジャクソンホールと聞くと、どこかにジャクソンホールという会議場があるんだろうなぁと思ってしまいます。実は違うのです。

実際は、ジャクソンホールというアメリカにある地名のことで英語表記だとhole(穴)になり、会議場などのhallとは異なります。

日本語では会議場をホールと言ったりするので紛らわしいですよね。

ちなみに観光地として有名でグランドティトン国立公園やジャクソン湖、冬にはウィンタースポーツが盛んのようです。

とてもきれいなところですよね。

そして、実際の会議は国立公園の施設であるJackson Lake Lodgeで行われています。

どんな人が参加する会議なの?

About the Jackson Hole Economic Policy Symposium – Federal Reserve Bank of Kansas City (kansascityfed.org)

ジャクソンホール会議には中央銀行関係者・学者など120名程度参加予定。

中央銀行関係者が特に多いですね。

FRBからはパウエル議長も参加し、演説を行う予定です。

なぜジャクソンホール会議は注目されているの?

まずアメリカのFOMCが7月の次は9月と約2か月の期間が開きます。その間の経済の動きからFRBがどう考えているか。つまりFOMCの中間会議ような位置づけにされています。

そしてこれまで、

ジャクソンホールでFRB議長が金融政策の変更を示唆することも多い。

今回も何か発表するのではないかと考えられています。

特に、24年開催では年内の利下げに方針を発表するのではないかと考えられています。

よって、注目が高まっているということですね。

これまでどんなことを発表したのか

  • 2021年はパウエルFRB議長が年内に金融緩和を縮小していく方針(テーパリング)を示唆。
  • 2020年は金融政策の新たなアプローチとして、パウエルFRB議長は期間平均で2%のインフレ率を目指すと発表
  • 2016年、当時のイエレンFRB議長が利上げについて言及し、4ヶ月後利上げ開始。
  • ECBドラギ総裁。ジャクソンホール会合での公演で追加緩和策を行う用意があることを示唆。翌月利上げと資産購入決定。
  • 2010年、当時バーナンキ議長。量的緩和を示唆。そして11月にQE2を発表。

などなど。

このように金融政策に大きな変化や影響を与える発言があることで、注目度が高くなっています

2024年ジャクソンホールで注目されるのは内容は?

2024年のジャクソンホール会議は8月22日~24日に開催されます。

そこでどんな発言に注目したらいいでしょうか。

  • インフレ抑制の成果について。
  • 直近のCPIやPCEなど物価についてどのように考えるか。
  • 失業率の上昇をどう考えるか。
  • そして、それらを踏まえた上で利下げについてどう考えるか。

過去にないペースで利上げを行ってきました。ようやく、インフレ鈍化の傾向がみられる中、政策の方向性を示すものがでるか。

7月7日時点では金利据え置きから、9月から利下げの予想が中心的となっています。

そして、年2回の利下げを想定してきていますね。

考えられる株価や金利、為替への影響は?

パウエル議長の発言は良くも悪くも市場へのインパクトが大きいですよね。

株式に対しては、今は利下げ期待による株高となる面が大きいです。

一方、パウエル議長はまだ具体的に利下げの時期に言及していません。他のFOMCメンバーの発言も気になるところです。

株式が上昇するにはこのような内容が必要になりそうですね。

私は、ここで方針を示し市場とのコミュニケーションを図ってくると想定しています。

為替については金利上昇によって161円台などドル高がかなり進みました。今後、利下げを示唆しはじめると為替はどうなるか。

そして、最近のFOMCメンバーの入替もありました。今後のFRBメンバーのバランスも注目です。

まとめ

今回は8月22日から行われるジャクソンホール会議について取り上げました。

これまでも金融政策の転換を示す発言をされたことで注目度が高い経済イベントなっています。

どんな発言がされるかはまだわかりませんが、あらかじめこうなったらこうする、と戦略を考えておくことは投資を進めるうえで大事ですよね。

実際のカンザスシティ連銀のホームページにもありますので、チェックするのも一つですね。

Jackson Hole Economic Symposium – Federal Reserve Bank of Kansas City (kansascityfed.org)

ジャクソンホールで大きな変化があるかもしれません。しかし、自分のスタンスをしっかり確立するのも大事ですね。

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