アメリカでもっとも重要な経済指標の一つ、“雇用統計”が発表されました
それぞれの数字と注目する点を確認していきます
2022年7月の発表は、揃って予想を下回らず堅調な数字に
特に雇用者数は+37.2万人と予想を大きく上回っています。
今注目されている失業率と平均時給にフォーカスを当ててみていきます
失業率は歴史的な低水準
アメリカの失業率
3.6%は歴史的に見ても最も低い数値に近くなっています。
FRBが目標とする物価の安定と雇用の最大化 のうち雇用はほぼ達成状態に。
この水準ははほぼ完全雇用状態 とも言われているため
人手不足に繋がっており、下の平均時給の上昇への圧力にも関わってきてます
※日本など他国とは文化や計算方法が違うので単純比較的はできないことは注意です
今注目度が高いのは平均時給
アメリカの平均時給の伸び率(前年比)
コロナショックによる乱高下はありましたが、統計以来の高水準で平均時給の伸び率だとわかります
この平均時給がインフレへの影響として注目されていますね
働く側にとってみれば時給が上がるのは嬉しいことですが
雇う側からすれば労働コストの上昇に繋がるため、収益圧迫要因となっています。
その分を価格に転嫁できればいいのですが、エネルギーや資源などの価格上昇によるインフレも合わさり
・働く側は賃金上昇以上に物価高が進む
・企業側は価格転嫁以上にコストがあがること
結果景気後退、リセッションが起こるんじゃないかと懸念されていますね
アメリカの時給の推移
アメリカの時給は現在32ドル(約4,320円:1$=135円として)と約15年で1.5倍に
まとめ
2022年7月発表の雇用統計を確認しましたが、労働市場の堅調さが際立っていることがわかりました。
完全雇用に近い状態になったことで、逆に人手不足、インフレを招いていることは懸念するところですね。
40年ぶりの歴史的な高インフレ水準とされるアメリカ経済ですが
FRBがこのまま強気の利上げやQTを行っていくのか
金融政策はもちろん、判断に影響を与える消費者物価指数(CPI)や個人消費支出(PCE)の数字にも目を光らせたいですね
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