配当王の登場、S&P500配当貴族の違いとともにわかりやすく解説

配当王というものを聞いたことがありますか。S&P500配当貴族という指数を聞いたことがある人も多いと思います。配当のすごいものというイメージがありますがどうなのか。

連続増配50年以上にわたるものですが、中身を詳しく解説していきます。

米国配当王って?

まず、米国配当王はどんなものでしょうか。以下の特徴があります。

配当王の特徴
  • 米国上場のすべての株が対象。
  • 50年以上の連続増配実績がある。
  • 時価総額の規定はなし。
  • リバランスは月1回。
  • 銘柄入れ替えは年1回。
  • 流動性や財務も考慮。

50年以上の連続増配はとてつもないこと。日本では該当銘柄が1銘柄もありません

次に配当王に入る銘柄を見ていきましょう。

配当王に入る銘柄一覧

では、銘柄一覧を見ていきます。23年5月時点では43銘柄です。

ティッカー銘柄増配年数ティッカー銘柄増配年数
AWKアメリカン・ウォーター・ワークス68年CINFシンシナティ62年
LOWロウズ62年KOコカ・コーラ60年
CLコルゲート60年DOVドーバー60年
EMRエマソンエレクトリック60年GPCジェニュイン・パーツ60年
JNJジョンソンエンドジョンソン60年PGプロクターアンドギャンブル60年
MMMスリーエム60年NWNノースウエスト・ナチュラルHD60年
NDSNノードソン57年CWTカリフォルニア・ウォーターサービス56年
SCLステバン56年ABMABMインダストリーズ55年
SWKスタンレー・ブラック&デッカー55年CBSHコマース・バンクシェアーズ54年
HRLホーメルフーズ54年SJWSJWグループ54年
LANCランカスターコロニー53年BKHブラック・ヒルズ52年
MSAMSAセーフティ52年NFGナショナル・フュエルガス52年
FULH.Bフラー51年BDXベクトン・ディッキンソン51年
GWWW.W.グレインジャー51年LEGレゲット・アンド・プラット51年
PPGPPGインダストリーズ51年TGTターゲット51年
UVVユニバーサル51年TNCテナント・カンパニー51年
ABTアボット・ラボラトリー50年ABBVアッヴィ50年
ADMアーチャー・ ダニエルズ・ミッドランド50年FRTフェデラル・リアルティ・インベストメント・トラスト50年
KMBキンバリー・クラーク50年PEPペプシコ50年
RPMRPMインターナショナル50年SPGIS&Pグローバル50年
WMTウォルマート50年MSEXミドルセックス・ウォーター50年
NUEニューコア50年

黄色の線が引いてあるものは、配当貴族にも含まれている銘柄です。

※流動性や財務の面から増配実績があっても選ばれていない銘柄もあります。

Weiss Ratings

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配当王と配当貴族との違い

では、配当貴族銘柄をおさらいしてみましょう。

配当貴族の特徴
  • S&P500採用銘柄のうち、25年以上連続して増配している
  • 時価総額が30億ドル以上ある
  • 1日の平均取引が500万ドル以上ある
  • 各銘柄のウェイトは基本的に均等投資
  • 年4回のリバランスと年1回の構成銘柄の見直しがある。

まず、配当貴族は時価総額が30億ドル以上必要でS&P500指数に採用されていることが必要。

より大型株に特化している傾向がありますね。

そして、配当貴族についてはこちらのS&P500配当貴族の記事も参考にどうぞ。

あらためて、今回の配当王の特徴を見てみましょう。

配当王の特徴
  • 米国上場のすべての株が対象。
  • 50年以上の連続増配実績がある。
  • 時価総額の規定はなし。
  • リバランスは月1回。
  • 銘柄入れ替えは年1回。
  • 流動性や財務なども考慮

つまり、アメリカの全銘柄から選出されるので、中小型株も選ばれる可能性があります。

配当王は配当貴族と同様、ディフェンシブが多め

では、配当王の構成比率を見るとS&P500などに比べて、ディフェンシブ寄り。

配当の歴史が必要な分、ハイテクはまだ入ってきませんね。

次にS&P500配当貴族。

そしてS&P500指数。

つまり、情報技術セクターが少ないため、ディフェンシブ性が高く。

さらに、景気後退期にも大きなダメージをうけづらい特徴があります。

パフォーマンス比較

では、過去20年のパフォーマンス比較を見てみましょう。

大和アセットマネジメント資料より。

注目したいのは、リーマンショックや22年の利上げ期での下落幅の小ささ

特に22年S&P500やナスダック100などハイテク中心に大幅下落を記録する中、配当王は-2%に留まりました。

長期運用するうえで、大幅下落が抑えられるのは強みになりそうですよね。

配当王はiFree Plus 米国配当王を使って投資可能

しかし、米国配当王への投資手段は、まだ少ないです。

2023年5月に新規設定された、大和アセットマネジメントの

iFree Plus 米国配当王のみ。

さらに、信託報酬は0.286%と低コストとなっています。

販売会社は5月末時点では

SBI証券とauカブコム証券の2つとなっています。今後新規取り扱いも増えてくるかもしれません。

まとめ:配当王はコア資産の一つにも活用できる?

2003年からの実績ではS&P500をも上回っている配当王。

今後のリターンを保証するものではないですが、ディフェンシブを強めに分散投資するには候補となる投資商品になるかもしれません。

しかし、まだNISAのつみたて枠への採用はされておらず、今後の採用も未定。

NISAで成長投資枠で活用するかどうか、しっかり考えていきたいですね。

どう運用していくか、入金と利回りの目安に基づいて考えてみましょう。

いつまでにいくら貯める?運用の入金力と利回りの目安をわかりやすく解説します – みみるの資産形成 (mimiru-investment.com)

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