重要指標PCEデフレータをわかりやすく解説

毎月最終金曜日には、PCEデフレータがアメリカから発表されます。

このPCEデフレータ、アメリカの金融政策を考えるためFRBにも非常に注目されています。

今回は、そんなPCEデフレータについて、わかりやすく解説します。

PCEデフレータとはどんなもの?

PCEデフレーター(Personal Consumption Expenditures Price Index)は、アメリカの経済指標の一つで、個人の消費者が購入する商品の価格変動を示し、その物価変動を指数化したものですね。

  • 消費者の支出を反映: 食品や衣料品、住居、医療など、消費者が実際にお金を使って購入する商品やサービスの価格の変動を示し経済活動の強さを検証。
  • インフレーションの確認: インフレーション(物価上昇)を測定するための指標。物価が上昇すれば、PCEデフレーターも上昇します。

総合とコアとの違い

PCEデフレータには総合値とコアと分かれています。

どのような違いがあり、特徴はどんなものかを見ていきましょう。

総合PCEデフレーター

消費者が購入するすべての商品とサービスの価格変動を含みます。

経済全体のインフレ率を把握するために使用されます。食品やエネルギーの価格変動も含まれるため、短期的な価格の変動要因が反映されます。リアルタイムな状況を反映やすいとされています。

コアPCEデフレーター

総合PCEデフレーターから食品とエネルギーを除いたものです。これらの項目は価格変動が大きいため、除外することで基調的なインフレ動向を把握します。

食品とエネルギーの価格変動によるノイズを排除し、より安定したインフレ率を把握するために使用されます。長期的なインフレトレンドを評価するために重要です。

食料品は気候要因、エネルギーは政治情勢などで大きく変化することもありますよね。コアはそのようなブレをなくすことが目的に。

次に、物価を示す経済指標に消費者物価指数や生産者物価指数とありますが、どのあたりが違うのでしょうか。見ていきましょう。

PCEデフレータとCPIやPPIとの違いはどんなところ?

同じく、物価を図る経済指標に消費者物価指数CPIや生産者物価指数PPIとあります。

これらとPCEデフレータはどのようなところに違いがあるのでしょうか。

指標対象範囲
PCEデフレーター消費者が購入する全商品個人消費支出全体
CPI都市部の消費者が購入する商品都市部の家庭
PPI生産者が販売する商品産業全般

特に、消費者の物価動向を表す消費者物価指数とは似ているイメージがあります。

しかし、アメリカ全体の消費者から算出するPCEデフレータに対し、CPIは都市部の消費者部限られる、という特徴があります。

FRBも非常に注目しているPCEデフレータ

アメリカの中央銀行である、FRBもこのPCEデフレータに注目しています。

なぜ注目されるのか、その背景を見ていきましょう。

まず、FRBの役割には、

物価の安定と雇用の最大化というものがあります。これはしっかり押さえておくポイントですね。

その中で、国全体のインフレ動向を測る指数としてPCEデフレータをみているわけですね。

FRBが注目する理由まとめ

  • PCEデフレーターは、アメリカの国内総生産(GDP)の多くを占める個人消費支出に基づいています。つまり、経済全体の価格動向を反映します。これにより、FRBは消費者支出が経済全体に与える影響をより深く理解できます。
  • FRBは、物価の安定と最大雇用を達成することが目標。PCEデフレーターは、インフレの動向を把握するための主要な指標です。FRBがこれらの目標を達成するための重要なツールとなります。特に、FRBはPCEデフレーターを用いてインフレ率を2%前後を目指しています。
  • 他のインフレ指標であるCPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)と比べ、PCEデフレーターはより広範な商品とサービスをカバー。消費者の実際の支出より正確に反映すると言われています。

実際にFOMCの経済見通しにも記載されており、金融政策の動向を測るうえでの材料となっています。

最近のPCEデフレータの動き

まず、総合値(前年比)

徐々に低下してきていますね。FRBはこれを2%程度で安定推移することを目指しています。

24年5月時点では2.7%

続いて、コアも見ていきましょう。

ロシアウクライナの問題が起きた時、原油や小麦などが急騰しました。コアは原油や食料品が含まれていないためピークが低いことが分かりますね。

毎月最終金曜日はPCEデフレータをチェックしよう

ここまで、PCEデフレータの特徴を見ていきました。

発表されるのは、最終金曜日。

サマータイムだと21:30、冬時間だと22:30となります。

とくに、インフレ抑制に注力しているFRB。今後の利下げなど金融政策の行方を見るうえで注目していきたいですよね。

また決算についても押さえておきましょう。

米国会計用語をチェックして決算を読み解く – みみるの資産形成 (mimiru-investment.com)

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