7/22に発表されたアメリカの購買担当者景気指数PMIは衝撃的な下落をみせました。
この指数が何を表しているのか。ポイントについて考えていきます。
そもそも購買担当者景気指数PMIってなんなの?
購買担当者景気指数(PMI)はS&P Global が調査している、景気の強さを測る経済指標です。
🌸受注・生産・売上・在庫・雇用など項目別にアンケートをとって集計。
🌸数値が50より上であれば”景気拡大”下回ると”景気減速”を意味します。
🌸アメリカ・日本・欧州・ASEANなど多くの地域で活用されており、国際比較ができる。
🌸似た指数にISM製造業景気指数があるが、それよりも広範囲な企業、アメリカなら約400社に調査し、全体間を把握します。
🌸GDPの動向にも影響すると言われている。
ポイントは①前月と比べてどうかという数値の流れ②50より上か下かという点。
今回主要地域ではアメリカと欧州でサービス業と総合で50を下回りました。
なぜ、ここまで騒がれているのでしょうか。
アメリカはこれまでほとんどの期間50以上をキープしてきている
指数を発表しているS&P Global の資料を見ると、大きく割り込んだのは2回。
🌸リーマンショックと🌸コロナショック
今回コロナショック後、2020年5,6月以来の低水準になったという事です。
これにより、このまま景気減速なるのでは、という不安がより色濃いものになってきました。
今回ポイントになった点はどんな点か、詳しく解析しましょう。
S&P Globalの資料を見て考えてみると、やっぱり背景にはインフレがあるようです。
原文はこちらをご覧ください。
https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/52db97a5557c433d855b74a46c5ecff6
🌸新規受注はやや拡大したものの。燃料費・原材料費・人件費など仕入れコストが増大
コスト削減に向け、雇用拡大ペースが鈍ったりしている様子。
これまでのインフレから価格転嫁しているようですが、まだ生産コストの上昇ペースの方が大きい。
しかし価格転嫁の甲斐あってか、価格の伸び率は21年4月以来低いものになったようです。
🌸生産高は世界金融危機の2009年以来の速度で減少。需要より生産過多な状態。
需要が回復しない限り、この状態はしばらく続きそう。
🌸調査のデータではGDPが年率で1%減少する計算に。
S&P Global の担当者も
「7月のPMI速報値は、景気の悪化を憂慮させる」と景気悪化を懸念。
アメリカ以外の国も見てみましょう
まず日本。調査したものをauじぶん銀行が発表しています。前回は50.6となんとか拡大を維持。
次に欧州。製造業約3000社,サービス業約2000社を調査、こちらは50割れ。
まとめ、アメリカの今後の方向は?
今回は、コロナショック以来の急落となったアメリカのPMIをひも解いてみていきました。
想像を超える下げ幅に市場は驚いていますね。
インフレはもちろんですが、需要そのものが弱まっているように感じられます。
ここまで景気後退、リセッションの雰囲気がでてくるとFOMCでのFRBの利上げやQTといった金融政策のスタンスにも変化が現れるかもしれないですね。
パウエル議長もリセッションはなるべく回避、せめてソフトランディングさせたいですしね。
今回の発表はアメリカの株・為替・金利それぞれに影響を与えました。
投資をする上で、各国の景気の状態をしっかり把握していきたいですね。
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みみるさん
いつも拝読させて頂いております。ありがとうございます。わかりやすいご説明に感謝致します。投資初心者なので、今後も頼りにさせていただきます。
積み立てと,-5%ルール、スポット買いを組み合わせています。やはり、底入れが気になっています。今年、来年と2回来るのでしょうかね。?
田中雄治さん
みみるのブログの初コメントありがとうございます
そうですね、底はどこかなかなか難しいですが、インフレによるものと景気後退によるもの2段階に分けてくることは十分考えられますよね。
積立をしながら大きな流れを捉えながらスポット買いを進めていきたいですね✨