ハイテク投資といえば、半導体の存在が欠かせませんよね。
今回ニッセイアセットマネジメントから日本初の半導体のインデックスファンド。
ニッセイSOX指数インデックスファンドの設定が発表されました。
この記事では、ファンドの特徴。そして日米半導体ETFについても合わせて解説していきます。
<購入・換金手数料なし>ニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)
2023年3月15日、ニッセイアセットマネジメントから発表された新ファンドです。
- 購入・売却時の手数料なし
- 半導体指数SOX指数の動きに連動することを目標とする日本初のインデックス
- 信託報酬は年率0.1815%(税抜0.165%)と低水準
- 信託財産留保額もなし
SOX指数とはなんでしょう。以下のように説明されています。
SOX指数とは
正式名称を「PHLX SEMICONDUCTOR SECTOR指数」といい、米国上場の主要な半導体関連30銘柄で構成されている株価指数です。
「フィラデルフィア半導体株指数」とも呼ばれており、半導体の設計や製造、流通、販売などを手掛ける銘柄で構成されています。(ニッセイアセットマネジメントHPより)
なぜ半導体が注目されているのか、見ていきましょう。
半導体市場は大きく成長中
このグラフは、世界半導体市場統計(WSTS)が出している資料です。
波はあるものの右肩上がりに成長しており、2014年時は3,000億ドル程度の市場でした。
しかし、2022年には6,000億ドル近くと規模が倍増しています。
コロナショックでリモートワークが急拡大したときに急速な拡大がありましたね。
AIなどより高い技術の開発するためにも、より高度な半導体が求められていきます。
半導体には4.5年程度で一度調整が起こるシリコンサイクルというものがあります。それがあってなお高い成長を続けています。
半導体がなくなると私たちの生活も一気に不便になる
半導体って結局、凄いハイテクの世界なんじゃないか。そう思うこともあります。
しかし、半導体は私たちの生活に大きくかかわっています。半導体がないと生活が立ち行かなくなるものです。
スマートフォンやパソコン、車や冷蔵庫に洗濯機などにも半導体が必要不可欠なもの。私たちの生活に、半導体は欠かせないものとなっていますね。
実は、半導体はハイテク成長分野ありながら、生活必需品の側面ももっています。
半導体について勉強したい方は、こちらの本もおすすめです。
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半導体指数、SOX指数の値動き
半導体指数SOX指数は、この10年で7倍以上に
そんなSOX指数ですが、どんな銘柄で構成されているのでしょうか。
SOX指数は30銘柄構成
SOX指数は30銘柄で構成されており、以下の通り。(23年2月末時点)
ADI | アナログデバイセズ | MPWR | モノリシックパワーテクノロジー |
AMAT | アプライドマテリアルズ | MRVL | マーベルテクノロジー |
AMD | アドバンスドマイクロデバイセズ | MU | マイクロンテクノロジー |
ASML | ASML.HD | NOVT | ノヴァンタ |
AVGO | ブロードコム | NVDA | エヌビディア |
AZTA | アゼンタ | NXPI | NXPセミコンダクターズ |
COHR | コヒレント | ON | ONセミコンダクター |
ENTG | インテグリス | QCOM | クアルコム |
GFS | グローバルファンドリーズ | QRVO | コルボ |
INTC | インテル | SWKS | スカイワークスソリューションズ |
IPGP | IPGフォトニクス | SYNA | シナプティクス |
KLAC | KLAコーポレーション | TER | テラダイン |
LRCX | ラムリサーチ | TSM | 台湾セミコンダクター |
LSCC | ラティスセミコンダクター | TXN | テキサスインスツルメンツ |
MCHP | マイクロチップテクノロジー | WOLF | ウルフスピード |
これまで半導体のインデックス商品がとても少なかった
ハイテクの拡大により半導体の注目度は高まっていました。
半導体市場の成長に投資したいという人も増えてきたと思いますが
半導体インデックスに投資できる商品は非常に少ないのが現状です。(23年3月時点)
特に、日本の公募追加型投資信託には一つもありませんでした。
そこで、今回設定される
<購入・換金手数料なし>ニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)なのです。
次は、現在ある半導体指数への投資商品を見ていきましょう。
グローバルX 半導体関連-日本株式ETF(2644)
東証ETFに半導体ETFが存在します。FactSet Japan Semiconductor Indexという指数をベンチマーク。日本の半導体株に限定して投資できるものですね。
2021年9月に上場したまだ若いETFです。
銘柄は30銘柄で日本の半導体製造銘柄をほとんどカバーできるイメージですね。
半導体製造装置では世界トップシェアを取っている銘柄も多く期待。
組入上位10銘柄(2023年2月28日時点)
6723 | ルネサスエレクトロニクス | 6857 | アドバンテスト |
4063 | 信越化学工業 | 8035 | 東京エレクトロン |
7741 | HOYA | 6146 | ディスコ |
3407 | 旭化成 | 6920 | レーザーテック |
6963 | ローム | 7735 | SCREEN HD |
日本の半導体に絞った投資をしたい人は検討したいですね。
iシェアーズ セミコンダクターETF(SOXX)
米国株式市場で買える半導体ETFの一つ。
ICEセミコンダクターズ・インデックスという指数に連動することを目指しています。
経費率は0.35%となっています。2001年7月設定と長い歴史のあるETFです。
ただ日本での取り扱いがないため、日本からは実質次のSMHが選ばれます。
✅銘柄数はともに30銘柄がベースで、かなりの銘柄が重複しています。
✅ICEは浮動株調整後の時価総額で組入割合を決めていますが、SOXは単純時価総額で決めています。
細かい違いはありますが、SOXとICEは近いものと思っていいと思います。
ヴァンエック・ベクトル半導体ETF(SMH)
米国株式市場で買える半導体ETFでこちらは日本の証券会社でも購入可能です。
ベンチマークは MVIS US Listed Semiconductor 25 Index。
半導体で利益の50%以上を稼ぐ米国上場の25銘柄を対象としており、少しSOXやICEと毛色が違いますね。
とはいっても、約8割の銘柄が重複しています。
経費率は0.35%となっています。2011年12月21日上場で10年以上運用されていますね。
その他にもPSIやXSDといった銘柄がありますが、日本の証券会社で投資はできません。
つまり、日本の証券会社ではSMHしか買えなかった、という事ですね。
レバレッジ:ディレクション・デイリー・半導体 ブル3倍ETF(SOXL)
先ほどのICE半導体指数に3倍レバレッジをかけたETFで、人気がありますね。
2010年設定で、上昇トレンドに乗ると非常に勢いがあります。
日々値動きに3倍の値動きがあるので、タイミング・減価には注意したいですね。
レバレッジがかかっている分、経費率も0.95%と高めですね。
ニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)の強み
そして、今回のニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)。
強みはどのようなところにあるでしょうか。
- 売買手数料が無料
- 信託報酬はSMHの約半分
- 証券会社によっては100円から買付できる
- ニッセイアセットマネジメントの月報などで情報が得やすい
- クレジットカード積立の対象
などなど。
投資信託なので、小さいロット、決められた金額で買い付けができる。ここはありがたい点ですよね。
保有コストも低いため、長期の資産形成の選択肢の一つとしても考えられます。
2243グローバルX 半導体 ETF
先日、東証に新ETFとしてグローバルX 半導体 ETFが上場しました。
こちらもSOX指数に連動することを目的としており、この投資信託と同じイメージ。ETFか投資信託かで使い分けしたいところですね。
半導体について詳しく勉強してみよう
一口に半導体といっても、半導体とは、と聞かれて説明できる人は少数。
内容はかなり複雑ですよね。
半導体産業のすべてという本では、わかりやすく仕組みを解説してくれています。
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まとめ
今回は、ニッセイアセットマネジメントの新ファンド。
ニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)を中心に半導体投資について考えてみました。
日本初のインデックスでこれだけ低コストで買えるのは大事ですよね。長期の資産形成の一つとしておススメしたいファンドになりそうです。
さらに、ハイテク特化ならこちらのETFもおすすめです。
自分に合う方法を考えたいですよね。
最後に
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