消費者物価指数(CPI)はアメリカの物価の状態を測るインフレの重要指標の一つです。
今回は、消費者物価指数がどのようなものか、仕組みから今後見ていきたいポイントを書いていきます。
消費者物価指数CPIとは
まず、消費者物価指数(CPI)とはなにか。
これはConsumer Price Indexの略となっています。そして、これは都市地域の全消費者を対象にしています。
小売り・サービス価格の調査によって物価動向を算出しています。
そして、この指数は全人口の90%以上をカバーしていると言われています。
CPIはだれがまとめているのか
消費者物価指数(CPI)は、米労働省労働統計局(BLS)がまとめています。
CPI Home : U.S. Bureau of Labor Statistics (bls.gov)
そして、月末までの数値を、毎月15日前後に発表されています。
大きくCPIにはCPI-UとCPI-Wというものがあるのですが、今ある一般的なCPIはCPI-Uの方です。もし、英語で調べられるときは注意してくださいね。(CPI for all Urban Consumersというものです。)
CPIの構成割合にも注目してみましょう
消費者物価指数CPIには多くの項目があります。しかし、指数に与える影響は一律ではありません。
2021.htm : U.S. Bureau of Labor Statistics (bls.gov)
特に、一番大きな割合を占めているのがhouseing。つまり、住宅にかかる部分です。
これらに加え、財・サービスで分けた項目のものがあります。
こちらで見ても、住宅にかかる比率が非常に大きいことがわかります。
しかし、エネルギー比率が全体の7%と非常に低いこともわかります。
最近の消費者物価指数CPIのうごきを確認しましょう
総合は年8%を超えています。つまり、40年ぶりの高インフレ状態が続いていることがわかりますね。
食料やエネルギーを除いたコアも年6%超と非常に高い水準であることがわかりますね。
指数を見るうえで、総合よりもコアに注目
2つの総合とコアの発表がありどちらも大事な指数です。しかし、そのなかでより注目されるのはコアのほうとされています。
コアは食料品やエネルギー以外の指数です。よって、構成比率の高い住宅がより大事になってくるのがわかります。
そして、これらの指数はFOMCでの判断にも繋がっていきます。
22年9月FOMC終了、パウエル議長会見・金利、今後アメリカの経済見通しはどうなった – みみるの資産形成 (mimiru-investment.com)
インフレに対するFRB,FOMCの動きも確認しておきたいですね。
住宅市場の過熱解消がインフレの落ち着きへの重要課題
今後CPIの抑制、インフレの落ち着きを期待するには住宅市場の落ち着きが必要です。
よって、今後S&Pケースシラー住宅価格指数の動きなどを注目するといいでしょう。
S&Pケースシラー住宅価格指数によると、年15%以上の価格上昇が進んでいます。
22年9月発表の7月分では、全米ベースでの住宅価格指数の伸びは15.8%。前月18.1%から2.3ポイント鈍化しました。
ただ、鈍化したとはいえ年15%以上、住宅価格が上昇している事態に変わりはありません。
つまり、インフレ抑制にはこの住宅価格の抑制が重要課題ということが感じられますね。
おまけ
22年9月の生産者物価指数は珍しく、消費者物価指数の前に発表されました。
こちらの物価も高止まりしていますね。
内訳を見ると、エネルギーと食品がマイナスからプラスに転換。ここが印象的でした。
まとめ
CPI消費者物価指数について確認していきました。物価動向を表す指数として非常に注目されています。しかし、構成比率は特に住宅に重きが置かれている状態です。よって今の高いインフレを抑えるためには住宅市況の過熱感が落ちてくることが必須課題となっています。
今後、住宅価格指数など住宅の物価指数もしっかり確認していきたいですね。
さらに、CPIはFOMCの政策判断、FRB高官の発言にも繋がってくるので注目していきましょう。
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